インターカレッジ・コンピュータ音楽コンサートIntercollege Computer Music Concert 2006
Schedule
インスタレーション作品、映像作品上映
会期:12月16日(土)-24日(日)(水曜日休館) 10:30-18:30 会場:京都精華大学ギャラリーフロール
11:00-13:00 IC2006 パフォーマンス&インスタレーション作品ギャラリートー
ク
パフォーマンス
IAMAS 時間旅行楽団(篠田知哉、牛島安希子、野副安友子、津坂真有、高山葉
子、文谷有佳里) 『回転少女』
ギャラリートーク
インスタレーション作品出展作家
作品紹介
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作者 所属校
『タイトル』(クリックすると作品の解説が表示されます)
作品解説
金崎亮太+Film Elephant 大阪芸術大学 芸術学部音楽学科
『one love』
one loveというテーマのもとに音楽、映像共に非常に抽象的であり、幻想的な世界観を描いている。
音はピアノとエレキピアノ、映像は点と線というシンプルな作りでありながらも時には絡み合い、時には反発しあう。
抽象の先に何が聞こえ、何が見え、何を感じるのか。
一つの大きな器(テーマ)を私達は提供するだけであり、その器に何を注ぐのかはあなたしだいである。
西山昌吾 九州大学 芸術工学部音響設計学科
『Oscillator dancing waltz』
本作品は、電子音にしか表現できない領域の模索を目的に制作をした。基本構想は生の楽器では困難な「周波数単位での音色調節」と「鳴り止まない音の状態変化」である。作品のタイトルは、発信器の音色変化の様相をワルツに見立て、視覚化することから名づけた。4つの発振器の周波数は動的に変化し、偶然に生じた組み合わせによる協和感を演出する。映像は音楽における図形楽譜の働きをし、音楽を分かりやすく、視覚的な楽しみを表現する。
杉井真一 九州大学 芸術工学部音響設計学科
『拝金』
本作品「拝金」は大画面・大音量での鑑賞を目的とした映像作品である。仏像や寺社の本来持っている(日本にはあまりない気がするが)「豪奢さ」に重点を置いて作成したものである。音楽はオリジナルでAKAI MPC2000XL、Roland JP-8000、Kaoss Pad II等ハード機材のみで制作した。映像は作者の過去に撮ったデジカメ画像をAdobe After Effectsで編集した。
高崎了輔 九州大学 芸術工学部音響設計学科
『sound field』
私たちは日頃どのような音を聴き、そこから何を認識しているのでしょうか。
音が聴こえるとき、その音が何の音なのか、またその音がどのような経路をたどって聴こえているのかということは、自らの存在を知るための重要な情報です。私の興味はそのような日常の聴こえにあります。
今回の製作の目的は、そのようなテーマの進展を映像表現で探ることです。
あるがままの現象の中にそのヒントを捉える、ということを念頭に置いて製作しました。
孟祥宇 京都精華大学 大学院芸術研究科
『互LINK』
この作品はヴァーチャル空間とリアル空間の「互」関係を表しています。2つの空間をリンク(LINK)する思想や多面的、多中心的な表現の一つです。
孟祥宇 京都精華大学 大学院芸術研究科
『favorite famous picture -ファンゴッホの寝室-』
全体の雰囲気は明るくて、楽しい作品です。クロマキ技術を使った実写とアニメーションの合成作品で、新しい視覚効果にチャレンジしました。
村山佳代子 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『千枚の葉』
重なり合い、変化して行く世界を表現した作品。
堀越冴果 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『夢見鳥』
夢見鳥とは蝶の異称であり、夢を表すもの。色と映像から移り行くものにアプローチした。
Mayaによって制作された。
山田早曜子 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『[sentire]』
私以外の見方を意識する、私以外の感じ方を考える。それは私という人間が世界と融合し、さらに大きくなる可能性を秘めている。
[sentire]とは「感じる」という意味です。目で、耳で、触れることで感じる大切なこと。この作品を通して、それを意識していただければ光栄です。
使用ソフトはMAYA、After Effects、Pro Tools、Final Cut、Max/MSP。
狩野祥子 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『ものいうからだ』
時に言葉よりも雄弁な身体。動きが作り出す空間に浮かび上がる、彼らの歩みと生活。与えられた動きに現れる余分が語る彼らの軌跡。
指先、爪先、背中。この作品には、仕掛けられた二人の「彼女」が存在する。彼らの身体が発するエネルギーの全てが語るものとは?
この作品はAfter Effects、Final Cut、Photoshopを用いて制作された。
飯田清香 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『EFFECTS』
少なくとも一日に一つ、人は何らかのeffectを得ながら生きている。それが自分にとって「+」でも「?」でも、降り掛かるeffectに人は迷い、考える。
この先、いつどこで誰と出会い、どんなeffectと向き合うことになるのだろう・・・
そのeffectは自分にどんな反応を示すのだろう・・・
そして私はこれからどんな人になっていくのだろう・・・
菊間さおり 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『BPO』
がらんとした空間に突然現れたかと思えば、また脈絡もなく消える。単調に動いているかと思えば、突如あらぬ方向へと跳ねる。まるで幼い子供の様に、只純粋に好き勝手に遊ぶ。作品名「BPO」は、「空白・単調」「冗談・いたずら」の意味を持つ単語を千切って並べ、頭文字を羅列したものである。私たちは時々、極めて無意味かつ、しかし無邪気な、悪意のないいたずらに振り回される。しかしその正体は意図など何も無い、ただ極めて純粋な遊びなのだ。
山科文科 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『to be continued』
映像そのものに意味など全くないのです。この世の全てに意味を求めるとは時に難解な... to be continued
日々も私達もただ流れ、それらに身を任せる事も時に大切な... to be continued
この作品は、見た事のある景色や、ただ美しいと感じた環境を素材として単純に構成しております。色や形、時間を変えても続いていく映像の繰り返しによって、約3分の動く画に...
「to be continued」の作品名の持つ雰囲気を、あなたなりに感じたままご鑑賞頂けたら幸いです。
春山遼 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『conversation』
「conversation」は「Sonic Interaction 2006 vol.2」出品のために制作された映像作品である。目を閉じ、あらゆるものからのメッセージに心の目や耳を開く時、今まで見えなかった道が見え、あらゆる方向へと拓けてゆくようになる。私達の生きるこの世界を”外的世界”とするならば、この作品では個々の持つ”内的世界”における「対話」の始まりが表現されている。
青木隆多 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『ambience』
目まぐるしく変化していく現代社会、自分の身の回りの環境。それらに惑わされ翻弄されながらも、一方ではそれを冷ややかに傍観し、時には自ら影響を与えて環境を変化させる。そんな人間と環境の関係を表現しました。
笠原由紀子 国立音楽大学 音楽デザイン学科研究室
『CHILD』
パフォーマンスと4chスピーカーのために制作された作品。本作品は2chテープ作品として再編集されたものである。CHILDといえば普段子供という意味で捉えられている単語であるが、この単語には結果や崇拝者といった意味も含まれている。私の作品=子供という観点と、CHILDという作品=4年間の結果という意味合いを持った作品である。私のCHILDに連れ何かを感じていただければ幸いです。
田中勇輝 くらしき作陽大学 音楽学部音楽学科
『組曲「創造」』
この作品は一つの点から始まり、今も無限に広がっている宇宙をテーマに作りました。
そのためにこの作品には今日最も原始的な「叩く」演奏形態を用いている打楽器をベースに曲を作っています。
点から始まり、それが膨張していき、次第に大きくなっていく。ついには一つに留まれなくなり破裂しビッグバン…
一つの点は複数の点になり、あるものは重なり、またあるものは分かれていき様々な形を成していく。
その点たちが織り成すリズムの世界を感じてみていただきたいと思います。
今回はMax/MSPを使用しています。
あらかじめ録音しておいたパーカッションの音をMaxで加工し、音に反応して映像が動くように作りました。
Maxで行っている作業は、曲の構成とパーカッションを使用するという二点からあまり複雑な効果を用いるよりシンプルにした方が、楽器の持ち味を活かせるのではないかと考え、比較的オーソドックスなエフェクト類だけにしています。
映像の方も、シンプルに点と線の動きだけにしています。
どうぞお楽しみ下さい。
目を閉じればほらそこに宇宙が…
田中大介 彩都IMI大学院スクール
『Music of schizophrenia』
それぞれが単一の曲として成立するA・B・C3つの楽曲があり、私はそれらを聴こうと考えた。しかし、A→B→C(またはC→B→Aでもよいが)というふうに、ただ楽曲の再生順を変えるだけ(表面を撫でるだけ)の聴き方はしたくなかった。
A・B・Cそれぞれの楽曲が、それ単体として、例えば「A」がBやCとは違う「A」として成り立つために設けている「A」という時間の枠組み。それらを切り開いて、その内側へと入り込み、A・B・Cそれぞれの楽曲が潜在的に持っている「表面化していない旨味」をどうにかして味わいたいと考えたのである。
山口翔 静岡文化芸術大学
『Around The Clock』
時間に追われ仕事をする男。あるときそれから逃げ出し、公園で休んでいると街中の時計が彼を追いかけ始める。男は次第に追い詰められていく。
石川幸 静岡文化芸術大学
『ZODIAC』
今年の夏休み期間中に長嶋先生の“虎の穴”に参加して作った約3分間のアニメーションです。
黒地の布をバックに、糸とビーズで12星座の射手座とサソリ座と牡羊座を表現し、ショートストーリーを作りました。星座の話や、そのキャラクターの特徴を取り入れています。制作にあたり、糸によるアニメーション表現のおもしろさを目指しました。
これが私の初アニメーション作品です。
作者 所属校
『タイトル』(クリックすると作品の解説が表示されます)
作品解説
岩谷成晃 九州大学 芸術工学部音響設計学科
『POP~Paint on Paint~』
自動的に繰り返される自分の演奏に更に自分の演奏を重ねていく技法であるサウンドオンサウンドの考え方を映像においても実現した作品。絵を描くことが演奏行為となる。演奏者は自分の演奏に触発されて次々に音と映像を重ね、スピーカからの音とスクリーンに映し出される映像は次第に複雑さを増し、飽和する。
小杉知己 九州大学 芸術工学部音響設計学科
『aqualium』
水槽の中に入れた水の水面に発生する波紋をビデオでセンシングし、その変化に応じて音が発生するインスタレーション。水面に起こる波紋という視覚上での波と、音波という聴覚上での波との対応を試みる。
越智孝之 九州大学 芸術工学部音響設計学科
『Aeolian Symphony』
エオリアンハープという風が奏でる弦楽器がある。風が弦にあたり生み出すその神秘的な音はその土地の固有性を引き出し、場所や状況より様々な音の変化を生み出す。
本作品は数カ所の遠隔地にエオリアンハープを設置して、インターネットを介してオンラインで音を取り込み、一つの場所に風の音を融合するインスタレーション作品である。観客は風が生み出す場所特有の音を一度に感じることができる。
杉山紘一郎 九州大学 大学院芸術工学府芸術工学専攻博士後期課程
『Sympathetic Vibration #3』
スピーカーを内蔵した自作のエレキ・ギター4台を用いたインスタレーション作品。自作のエレキ・ギターは、フィードバックによって弦の振動が起こり続けるようにセットアップされており、持続的な音が生じている。長机の上にそれら4台のエレキ・ギターを設置し、それぞれの楽器同士の振動が相互に作用する状況を作り出している。また、それらの楽器の音をコンピューターに取り込み、Max/MSPによってディレイ処理を行い、テーブルに取り付けたスピーカーから出力する。それぞれの楽器とコンピューター処理した楽器自身の音が、テーブルを媒介としてどのように相互浸透するか、振動を感じることで体験することができる。
卞在奎 京都精華大学 大学院芸術研究科
『Moving panorama』
回転連続写真を並列配置し、時空間を再構築したマルチプロジェクション作品。LEGOで制作した回転撮影装置で日常生活の中での破片のような記憶を連続写真でパノラマを形成していく。
この中にある風景は韓国のブサン、海の船上、京都などで撮影されている。
鄭東振 京都精華大学 大学院芸術研究科
『波』
自作テルミンによる作品。音って普通は聞こえるものって言います。音が見えたらどうかなと考えての作品です。音それぞれが持ってる周波は模様を持ってます。人間の目では見えないのです、それを少しでもみえるように見せたいと思ったものです。
中嶋のんと 彩都IMI大学院スクール
『Proto.HIGHWAY』
"No music, No life"ではなく"Life is music"をコンセプトにした音のための提案映像。
車に乗る時はCDやラジオをつける人が大半。
車に乗る時に聴こえる音は、アクセルを踏んだ時のエンジンの回転音、対面車とすれ違う音、道路の継ぎ目とタイヤがこする音、そして、眠気覚ましのでこぼこ337拍子などなど。
これらを楽器だと意識すると、車内音楽は常に流れている。
これらがちゃんと道路にリズムよく配置されたら。
曲が奏でられたらおもしろいのに。
牧田壮一郎 静岡文化芸術大学
『From Words』
本の中には文字がある。言葉がある。
本を開くと、文字が動き出す。
「From Words」は、映像を制御するスイッチとしての造形です。机の上に置かれた本を手にとり、開く。プロジェクションされた映像の中で文字が動き、物語を表現します。
山口翔 静岡文化芸術大学
『風見屏風』
10×10の格子状の展示台に風車を配置。CCDに手をかざし、映像から形を解析することでその形状に風車が回るインスタです。風車の後ろには同じ数のモーターとプロペラがあり、風をおこして風車を回します。
嶋田晃士 静岡文化芸術大学 大学院
『奏 トレイン』
列車が走り、音を奏でるサウンドオブジェです。
kousei(木下康生) 多摩美術大学 情報デザイン学科情報芸術コース
『a second』
[概要]
作品は、空間と映像からなるインスタレーションである。
鑑賞者は、大量に設置された時計の動きと、音を体感する。
また、鑑賞者の動きが映像として作品に反映される。
[コンセプト]
季節の変化や、昼夜の違いならまだしも、たった一秒の時間経過を気に留める機会は
ほとんどありません。そこで、普段意識することが少ない“一秒の経過”を鑑賞者に
目と耳で体感させ、“時が経過する事の意味”を考えさせようと思いました。
間宮麻未 東京工芸大学 芸術学部メディアアート表現学科
『L.B.C-2』
スイッチを押せばライトの明かりはつくけれど、
L.B.C-2にはスイッチがない。
ろうそくの火は息を吹きかければ消えてしまうけど、
L.B.C-2は息を吹きかけると明かりがつく。
火を熾(おこ)すように、L.B.C-2に光をともそう。
郷 宗達(大学院工学研究科情報メディア学専攻)、三須裕章(工学部情報メディア学科) 東京電機大学
『Physical Intimacy』
Physicalとは物理的・肉体的、Intimacyとは親密。
「Physical Intimacy」は前に立つ者の動きに反応する。
「Physical Intimacy」は発音することを覚えたばかり。
「Physical Intimacy」は優しくされると優しく答える。
「Physical Intimacy」は一対一でないと恥ずかしがる。
「Physical Intimacy」はあなたに遊んでほしいみたい…
「Physical Intimacy」はカメラ入力から動作特徴量を算出し、隠れマルコフモデルによる学習・認識等を用いて音合成する対話型インスタレーションである。
勝又大輔 大阪成蹊大学 芸術学部デザイン学科
『Ambient Pendulum -音の存在-』
大学の卒業制作から振り子、サウンド、ヴィジュアルがリンクする心地良さを追求した作品を制作してきました。今作品はヴァージョン3です。
特に音像を移動させることにこだわっています。音の動きを聴くことでその存在を感じてほしいです。そして音場を形成することで空間的な音楽が作り出せたらと思っています。
金澤麻由子 京都嵯峨芸術大学
『un pug』
ありのままの姿に委ねる存在があります。ありのままには「現れ」以外の存在はなく、唯、「今」にあるだけです。
ありのままの姿にすべてを委ねる存在は、現れているものがすべてであります。私たちは、そういう姿に関わる時、心が和みます。全身で感じ、全身で表現しているものを愛らしいと思います。そこで私は、ありのままのモチーフを描き、そのドローイングによるアニメーションとテキストによって様々なストーリーを見る人が想起するような作品にしました。
中野翔太郎 東京工芸大学 大学院芸術学研究科メディアアート専攻デジタルメディア領域
『Shi-Goto (Installation Version)』
京都ドイツ文化センターでのコンサートで使用する、サーキットベンディングを施したパチンコ台を、インスタレーション用に構成したもの。
本来のパチンコ台からは思いもよらない音と映像を"演奏"してもらうことにより、ベンディングによって生まれる新たな意味をイメージしてみてください。