松平頼暁特別講演

電子音楽、Expo'70からコンピュータ音楽まで――自作を中心に

12/15 金 15:30 - 17:00
入場無料 会場:彩都IMI大学院スクール(万博公園)

「IC2006」の特別企画として、Expo'70でお祭り広場のための音楽を手がけたほか、これまでにオーケストラ作品から電子音楽作品まで150を超える作品を発表し、現在も世界の第一線で活躍する作曲家、松平頼暁氏の講演会を開催いたします。多くの前衛音楽家が活躍し、それまでは一般の耳に届くことのほとんどなかった「電子音楽」が、時代の最先端の音楽として広く紹介されたExpo'70の音楽・文化的意義を、当時の貴重な音源を紹介しつつ再検証するとともに、そこから現在のコンピュータ音楽へと連なる「電子音楽」の歩みを俯瞰していきます。

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松平頼暁

松平頼暁(まつだいら よりあき)

1931年東京生まれ。東京都立大学(現、首都東京大学)理学部卒業、同大学院博士課程中退。理学博士。立教大学理学部教授を経て、現在同大学名誉教授。作曲、ピアノを独学で学ぶ。1958年、総音列主義による作品、《変奏曲》(1957)によって国際現代音楽協会ISCM主催音楽祭(現、世界音楽の日々)に入選。この作品を含め58年から93年にかけて同音楽祭に9回入選する。

61-66年、不確定性に関心を持つ。67年から、画家ロバート・ラウシェンバーグのいうコンバインド・アートに触発され、新しい引用音楽を書き始める。《コヘレンシー》(1976)でアルバン・ベルクの旋法的十二音列を引用したことを契機に同年から旋法による作曲を始める。その後、その延長として、ピッチ・インターヴァル技法を開拓した。90年、ピアノと室内オーケストラのための《レコレクション》によって第3回セロツキ国際作曲家コンペティションでメック出版社特別賞を受ける。

1998-2002年にかけて、日本現代音楽協会委員長、その間、2001年には日本で始めて開かれたISCM主催「世界音楽の日々・イン・横浜」の大会会長を勤める。 これまでにオーケストラ作品から電子音楽やシアター・ピース作品まで約150曲を作曲しており、現在も精力的な作曲活動を行っている。

著書に『音楽=振動する建築』(青土社)、『現代音楽のパサージュ』(青土社)がある。

[主要作品]
オーケストラ作品:《ダイアレクティクスII》、《リメンブランス》(ピアノ独奏付き)
室内オーケストラ:《コンフィギュレーションI,II》、《レコレクション》(ピアノ独奏付き)
管楽オーケストラ:《エクスパンション》
合唱曲:《レクィエム》
室内楽:《閃光》
独奏曲:《ガラ》(ピアノ)
歌曲:《ジェネシス》  
電子音楽:《トランジェント'64》、(テープ作品)、《アキュミュレーション》(ライヴ・エレクトロニック作品)
シアター・ピース:《What's next? 》
エスニック・ピース:《カインの犠牲者達のために》 等約150曲